○小林市民の生活環境をまもる条例

平成18年3月20日

条例第157号

目次

第1章 総則

第1節 通則(第1条・第2条)

第2節 市の責務(第3条―第10条)

第3節 事業者の責務(第11条―第15条)

第4節 市民の責務(第16条―第18条)

第2章 生活環境の保全

第1節 公共の場所の清潔保持等(第19条―第21条)

第2節 公共用水域の水質保全(第22条―第25条)

第3節 廃棄物の処理(第26条―第28条)

第4節 緑化の推進(第29条―第31条)

第5節 あき地等の管理(第32条)

第6節 規制及び改善勧告(第33条・第34条)

第3章 雑則(第35条・第36条)

附則

第1章 総則

第1節 通則

(目的)

第1条 この条例は、他の法令に特別の定めがあるものを除くほか、公害の防止に関し必要な事項を定めることにより、公害対策の総合的推進を図り、もって市民の健康を保護するとともに、生活環境を保全することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 生活環境 人の生活に関する環境をいい、人の生活に密接な関係のある財産並びに動植物及びその生育環境を含むものとする。

(2) 良好な環境 市民が健康な心身を保持し、快適な生活を営むことができる自然環境及び生活環境をいう。

(4) 公共用水域 水質汚濁防止法(昭和45年法律第138号)第2条第1項に規定する公共用水域をいう。

(5) りんを含む家庭用合成洗剤 家庭用品品質表示法(昭和37年法律第104号)の規定の適用を受ける合成洗剤で、同法第3条の規定に基づく告示により、その成分として、りん酸塩を含有する旨の表示がなされているものをいう。

(6) 事業者 市内において、事業活動(家庭における消費生活以外の活動をいう。)を行う者をいう。

第2節 市の責務

(基本的責務)

第3条 市は、環境基本条例第3条に定める環境の保全についての基本理念にのっとり、県の施策に準じて施策を講ずるとともに、公害の防止に関する施策を策定し、及びこれを実施する責務を有する。

(調査及び公表)

第4条 市長は、公害の状況を把握し、公害の防止に関する施策を適正に実施するため、必要な監視、測定、試験、検査及び調査等を行うとともに、公害の状況を公表するものとする。

(公害に係る苦情の処理)

第5条 市長は、関係行政機関と協力して公害に関する苦情の適切な処理に努めるものとする。

(環境施設の整備)

第6条 市長は、良好な環境を確保するため、公園、緑地、墓地、広場等の公共空地、道路、水路その他の環境施設の整備に努めなければならない。

(公害防止等の配慮)

第7条 市長は、都市の開発、企業の誘致等地域の開発及び整備に関する施策の策定及び実施に当たっては、良好な環境の適正な保全と公害の防止について配慮しなければならない。

(市民意識の啓発)

第8条 市長は、良好な環境の確保に関する市民の意識を高め、及び環境の保全に関する知識の普及を図るとともに、市民の自主的活動の助長に努めなければならない。

(公害防止の指導等)

第9条 市長は、公害を発生させ、又は公害を発生させるおそれがある者に対し、公害の防止のための必要な措置を講ずるよう指導しなければならない。

2 市長は、事業者が行う公害の防止のための施設の設置又は改善について、必要な資金のあっせん、技術的な指導及び助言に努めるものとする。

(公害防止協定の締結の要請)

第10条 市長は、公害の防止のため必要があると認めるときは、事業者に対して公害防止協定の締結を要請するものとする。

第3節 事業者の責務

(基本的責務)

第11条 事業者は、その事業活動に伴って生ずる公害を防止するため必要な措置を講ずるとともに、市が実施する公害の防止に関する施策に協力しなければならない。

2 事業者は、その事業活動が法令等に違反しない場合においても、良好な環境の保全を図るため、最大限の努力をしなければならない。

3 事業者は、使用人その他の従業員に対し、公害の防止に関する知識を普及し、及び公害の防止の意識を高めるように努めなければならない。

(開発行為における公害防止等の配慮)

第12条 事業者は、土地の埋立て、造成その他土地の区画、形質の変更等(以下「開発行為」という。)の実施に当たっては、自然環境の保護と公害の防止について配慮しなければならない。

(管理及び報告)

第13条 事業者は、その事業活動により公害の発生のおそれがあるものは厳重に管理するとともに、公害の発生があったときは、速やかに市長に報告しなければならない。

(廃棄物処理の義務)

第14条 事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物をその責任と負担において適正に処理しなければならない。

(公害防止協定の締結)

第15条 事業者は、第10条の規定による市長の要請があったときは、公害防止協定を締結しなければならない。

第4節 市民の責務

(基本的責務)

第16条 市民は、市が実施する公害の防止に関する施策に協力する等公害の防止に寄与するよう努めなければならない。

(協力義務)

第17条 市民は、市及びその他の行政機関が実施する良好な環境の保全に関する事業又は施策に協力しなければならない。

(土地、建物等の清潔保持)

第18条 市民は、その所有し、占有し、又は管理する土地又は建物(建造物を含む。)及びそれらの周囲の清潔を保ち、相互に協力して地域の生活環境を保全するように努めなければならない。

第2章 生活環境の保全

第1節 公共の場所の清潔保持等

(公共の場所の清潔保持)

第19条 何人も、公園、広場、道路、河川その他の公共の場所の清潔を保つように努めなければならない。

(資材等の適正管理)

第20条 何人も、自己の所有又は管理する資材、廃材、岩石又は土砂等(以下「土砂等」という。)の飛散、流出、脱落又はたい積等により市民の生活環境を害してはならない。

(積載物の飛散防止)

第21条 土砂等を運搬する者は、その運搬により積載物が落下し、又は粉じんが発生し、若しくは飛散しないように配慮しなければならない。

第2節 公共用水域の水質保全

(りんを含む家庭用合成洗剤の使用自粛等)

第22条 何人も、市内においてりんを含む家庭用合成洗剤の使用を自粛するとともに、石けん又は無りん洗剤の適正な使用に努めるものとする。

2 物品の販売を業とする者は、市内においてりんを含む家庭用合成洗剤の供給を自粛するとともに、石けん又は無りん洗剤の安定供給に努めるものとする。

3 何人も、市内に住所又は居所を有する者に対し、りんを含む家庭用合成洗剤を贈らないよう努めるものとする。

(排水の処理)

第23条 著しい汚水等を排出する者は、浄化施設を設け、これを適正に維持管理し、公共用水域を汚濁してはならない。

(食物残りかす等の処理)

第24条 何人も、市内において食物の残りかす等をみだりに家庭用雑排水に含めて公共用水域に排出しないよう努めるものとする。

(土砂等の流出防止)

第25条 土砂等の採取、開発行為又は建設工事等を行う者は、公共用水域に土砂等を流出させ、又は水質を汚濁させないように努めなければならない。

第3節 廃棄物の処理

(不法投棄の禁止)

第26条 何人も、みだりに道路、河川、水路、湖沼その他の公共的場所及び他人が占有する場所に廃棄物を捨ててはならない。

(市民の協力)

第27条 市民は、廃棄物の不法な投棄を発見したときは、速やかに市長に通報する等市が行う廃棄物の不法投棄の防止に関する施策に協力しなければならない。

(浄化槽等の管理)

第28条 浄化槽、畜舎又は鶏舎を設置している者は、常にその施設を整備し、汚水・汚物の処理について適切な措置を講じ、悪臭、水質汚濁、衛生害虫の発生等により、良好な環境を損なわないよう適正に維持管理しなければならない。

2 住宅が集合している周辺で生の家畜ふんをたい積している者は、これを適正に管理しなければならない。

第4節 緑化の推進

(公共の場所の緑化)

第29条 市長は、公園、広場、道路、学校その他の公共の場所の緑化に努めなければならない。

(工場等の緑化)

第30条 工場又は事業場等を設置している者又は設置しようとする者は、当該土地内に植樹等を行い、緑地を確保するよう努めなければならない。

(宅地等の緑化)

第31条 市民は、その居住し、所有し、又は管理する土地について、植樹するなど緑化に努めるものとする。

第5節 あき地等の管理

(所有者等の責務)

第32条 あき地等の所有者、占有者又はその他で当該あき地等を管理している者(以下「所有者等」という。)は、常に当該あき地等に繁茂している雑草又は放置されている廃棄物(以下「雑草等」という。)を除去し、良好な環境の保全に努めなければならない。

2 前項によるもののほか、有害雑草は、速やかにこれを除去しなければならない。

第6節 規制及び改善勧告

(拡声機の使用制限)

第33条 何人も、病院又は学校の周辺の地域その他騒音を防止することにより周辺の生活環境を保全する必要がある地域で規則で定める区域内においては、規則で定める場合を除き、商業宣伝を目的として拡声機を使用してはならない。

2 何人も、前項に規定するもののほか、拡声機を使用するときは、規則で定める場合を除き、拡声機の使用の時間及び場所、音量等について規則で定める事項を遵守しなければならない。

(改善勧告等)

第34条 市長は、次に掲げる場合は、その者及び関係者に対して事態除去の改善勧告等をすることができる。

(1) 第20条第21条及び第28条に規定する措置を怠ったことにより良好な環境を害していると認めるとき。

(2) 第23条及び第25条に規定する措置を怠り、又は土砂等を流出させたことにより、公共用水域の水質を汚濁していると認めるとき。

(3) 第32条に規定するあき地等に雑草等が繁茂し、かつ、放置されている状態が著しく生活環境の保全に支障があると認めるとき。

(4) 前条の規定に違反する行為により、生活環境が損なわれると認めるとき。

第3章 雑則

(報告及び立入検査)

第35条 市長は、この条例の施行に必要な限度において、良好な環境を害している者又はその関係者に対して、必要な報告を求め、又は担当職員に必要な場所に立ち入り、機械設備、建築物の敷地、その場所で行われている行為の状況を調査し、若しくは検査させることができる。

2 前項の規定により立入検査を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。

(委任)

第36条 この条例の施行について必要な事項は、市長が別に定める。

この条例は、平成18年3月20日から施行する。

小林市民の生活環境をまもる条例

平成18年3月20日 条例第157号

(平成18年3月20日施行)

体系情報
第8編 生/第4章 環境保全/第1節
沿革情報
平成18年3月20日 条例第157号