○小林市分収造林設定条例

平成21年12月25日

条例第186号

(目的)

第1条 この条例は、市有林又は国有林の分収造林設定区域に植樹させて、その収益を市と造林者との間で分収するために定める契約に関し必要な事項を定めることを目的とする。

(意義)

第2条 分収造林は、市民の福祉増進と市の基本財産造成を図るために設定するものとする。

(対象者)

第3条 市に分収造林の設定を申請するものは、次の各号に該当するものでなければならない。

(1) 市内住民であること。

(2) 分収造林の造林及び管理を行うもので組織した造林者の合同団体(以下「造林者」という。)であること。

(3) 分収造林成立上特に便益あるものの申請であること。

(代表者の選定)

第4条 分収造林の設定を申請する造林者は、その管理及び保護の方法を記載した書面に構成員が連署し代表者を選定して提出しなければならない。

(許可)

第5条 分収造林の設定は、議会の議決を経て市長がこれを許可する。

(収益)

第6条 国、市及び造林者の収益分収の割合は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める割合とする。

(1) 市有林に設定する場合 3市7民又は2市8民

(2) 国有林に設定する場合 3国7民の場合は民収分のうち1市6民、2国8民の場合は民収分のうち1市7民

(3) 学校分収造林を設定する場合 3国7民の場合は民収分のうち1市6学校、2国8民の場合は民収分のうち1市7学校

(学校分収造林)

第7条 前条第3号の学校分収造林とは、国有林野に市が学校分収造林として認定契約する分収造林のことをいう。

2 前条第3号に定める学校の収益は、小林市教育委員会を通じて学校分収造林を設定する学校のPTAにこれを交付する。

3 収益の交付を受けたPTAは、その学校の経営費以外にこれを使用してはならない。

(植栽等)

第8条 分収造林の植栽樹種、本数、面積、存続期間、伐期及び伐採回数は、設定のとき定める。

2 分収造林の存続期間は、80年を超えることができない。

3 森林経済上利益がある場合は、伐期又は存続期間の変更をすることができる。

(造林者の義務)

第9条 造林者は、分収造林に対し次の義務を遂行しなければならない。

(1) 分収造林の植栽、補植、保育その他造林に必要な行為をすること。

(2) 市長の指定した期間に植栽を完了すること。

(3) 分収造林の境界標及び標識を建設しその保全を図ること。

(4) 盗伐、誤伐その他の加害行為の予防及び防止

(5) 火災の予防及び消防

(6) 有害動物の駆除並びに有害植物及び病害虫の万延防止

(7) 看守人の配置を必要とするときは造林者の構成員の中から選任すること。

(産物の採取)

第10条 造林者は、その分収造林内において市長の許可を得て次の産物を採取することができる。

(1) 下草、落葉及び落枝

(2) 木の実及びきのこ類

(3) 植栽後20年以内において保育のために伐採する分収木

(分収造林の範囲)

第11条 分収造林設定後、天然に生育した樹木で将来用材となるものは、分収木とする。

2 根株は、別段の契約がある場合を除くほか分収は認めない。

(権利の処分等の制限)

第12条 造林者は、この条例の規定により当該造林者に認められた権利を担保に供し、又は処分することができない。ただし、市長の許可を受けた場合は、この限りでない。

(分収)

第13条 分収造林の収益は、その樹木の売払代金をもって分収する。ただし、市の分収すべき分を樹木で保存する必要がある場合は、材積をもって分収することができる。

2 前項の代金をもって分収するときは、市有林に設定した分収造林の樹木の売払は市がこれを行い、国有林に設定した分収造林の樹木は森林管理署で売払処分を行うものとする。

(賠償金の分収)

第14条 分収造林に損害を与えた第三者から賠償金を徴収したときは、分収割合によってこれを分収する。

(契約の解除)

第15条 造林者が次の各号のいずれかに該当するときは、市は分収造林設定契約の解除をすることができる。ただし、造林者の責めに帰すことができない事由があるときは、この限りでない。

(1) 指定期間内に植栽を完了しないとき。

(2) 植樹が完了して5年を経過しても成林の見込みがないとき。

(3) 造林者が第9条に規定する義務を履行しないとき。

(4) 造林者がその分収造林に関し罪を犯したとき。

(損害の賠償)

第16条 分収造林設定契約期間中及び前条により分収造林設定契約を解除した場合に市に損害を与えたときは、造林者はこれを賠償しなければならない。

2 前条に規定する分収造林設定契約の解除によって造林者が損害を被ることがあっても、市はその責めを負わない。

(遵守事項)

第17条 分収造林の設定場所が国有林である場合は、造林者は国有林野の管理経営に関する法律(昭和26年法律第246号)及び国有林野の管理経営に関する法律施行規則(昭和26年農林省令第40号)に定める分収造林に関する規定を遵守しなければならない。

(委任)

第18条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成22年3月23日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)の前日までに、地方自治法施行令(昭和22年政令第16号)第3条の規定により引き続き施行することとした部分林設定条例(昭和27年小林市条例第48号)及び部分林設定規則(昭和40年須木村規則第11号)(以下「旧条例等」という。)の規定に基づきなされた契約、手続その他の行為は、この条例の相当規定によりなされたものとみなす。

3 施行日の前日までに、旧条例等の規定に基づきなされた部分林設定契約は、その契約期間中は、旧条例等の例による。

(野尻町の編入に伴う経過措置)

4 野尻町の編入の日(以下「編入日」という。)の前日までになされた部分林設定に係る契約、手続その他の行為は、この条例の規定によりなされたものとみなす。

5 編入日の前日までになされた部分林設定契約は、その契約期間中は、なお従前の例による。

小林市分収造林設定条例

平成21年12月25日 条例第186号

(平成22年3月23日施行)