○小林市病院企業職員等の公益通報に関する要綱
平成27年3月27日
病院企業告示第1号
(目的)
第1条 この告示は、職員等の公益通報の処理に関し必要な事項を定めることにより、公益通報をした職員等を保護するとともに、職務の遂行に係る法令遵守及び公務員倫理の保持を図り、もって市民に信頼される公正な職務の遂行を確保することを目的とする。
(1) 職員 地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第2項に規定する一般職に属する小林市立病院(以下「病院」という。)の職員及び同条第3項第3号に規定する病院の特別職の職員をいう。
(2) 職員等 職員及び病院との請負契約その他の契約に基づいて病院の事務事業に従業する者
(4) 通報者 公益通報を行う職員等をいう。
(職員等の責務)
第3条 職員等は、公益通報を行うに当たっては客観的な資料に基づき誠実に行うように努めなければならない。
2 職員等は、不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的又は人事上の処遇その他の不正の目的で公益通報をしてはならない。
3 職員等は、正当な理由がある場合を除き、公益通報に関する調査に誠実に協力しなければならない。
4 前項の公益通報に関する調査に協力した職員等は、当該調査により知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。
(公益通報の窓口)
第4条 職員等からの公益通報の受付及び相談を行うための窓口(以下「通報窓口」という。)を事務部に置き、その事務を行う者(以下「担当者」という。)は、事務部長及び係長とする。
(公益通報)
第5条 職員等は、病院の事務事業又は病院から事務事業を受託し、若しくは請け負った事業者における当該事務事業に関する行為で次に掲げる行為(以下「法令違反行為等」という。)が生じ、又は生じようとしていると思料するときは、通報窓口に公益通報をすることができる。
(1) 法令(条例、規則等を含む。)に違反し、又は違反するおそれがある行為
(2) 市民の生命、健康、財産若しくは生活環境を害し、又はこれらに重大な損害を与えるおそれがある行為
(3) 前2号に掲げるもののほか、事務事業に係る不当な行為
3 職員等は、公益通報を行う場合は、原則として実名により行わなければならない。ただし、法令違反行為等が行われていることが客観的に証明できる場合は、実名によらないことができる。
2 通報窓口の担当者は、通知書に形式上の不備があると認めるときは、通報者に補正を求めることができる。
(公益通報処理委員会の設置)
第7条 職員等からの公益通報及び第15条第2項の申出(以下「公益通報等」という。)に係る受理又は不受理の判断、調査及び報告を処理するため、公益通報処理委員会(以下「委員会」という。)を設置する。
2 委員会は、病院長(病院事業管理者(以下「管理者」という。)が病院長を兼ねる場合を除く。)、副病院長、診療部長、医療技術部長、看護部長及び事務部長をもって構成する。
3 委員会に委員長及び副委員長を置き、委員長は病院長(管理者が病院長を兼ねる場合は、副病院長)とし、副委員長は委員長の指名する委員をもって充てる。
4 委員長は、委員会を招集し、会務を総理する。
5 副委員長は、委員長を補佐し、委員長に事故があるとき又は委員長が欠けたときは、その職務を代理する。
6 委員会の庶務は、事務部において処理する。
(公益通報等の受理)
第8条 委員会は、公益通報等を受理したときは、当該公益通報等の概要を管理者に報告しなければならない。
2 委員会は、公益通報等を受理したときは受理した旨を、受理しないときは受理しない旨及びその理由を、公益通報等受理(不受理)通知書(様式第3号)により通報者に通知しなければならない。ただし、匿名による公益通報等又は通報者が通知を希望しない場合は、この限りでない。
(調査の実施)
第9条 委員会は、公益通報等の内容に係る事実の確認について調査の必要があると認めるときは、速やかに調査を実施しなければならない。
2 委員会は、調査を行う場合はその旨及び着手時期を、調査を行わない場合はその旨及び理由を、公益通報等調査通知書(様式第4号)により通報者に通知しなければならない。ただし、匿名による公益通報等又は通報者が通知を希望しない場合は、この限りでない。
(調査結果の報告等)
第10条 委員会は、調査の結果を管理者に報告するとともに、通報者に通知しなければならない。ただし、匿名による公益通報等又は通報者が通知を希望しない場合は、この限りでない。
(管理者が講じる措置等)
第11条 管理者は、法令違反行為等がある旨の報告を受けたときは、是正又は再発防止の措置を講じなければならない。
2 管理者は、通報者が正当な公益通報を行ったことにより不利益な取扱いを受けた又は受けるおそれがあると認めるときは、当該不利益な取扱いの改善又は再発防止の措置を講じなければならない。
3 管理者は、前2項の措置(以下「是正措置等」という。)を講じる必要がある場合において、当該事案が病院の他の機関に関するときは、当該他の機関の任命権者に調査の結果を通知し、是正措置等を行うよう求めるとともに、当該他の機関の任命権者が講じた是正措置等の内容について報告を求めるものとする。
(通報者への是正措置等の通知)
第12条 管理者は、是正措置等を講じたとき又は他の機関から是正措置等の内容について報告を受けたときは、その内容を公益通報等措置等通知書(様式第5号)により通報者に通知しなければならない。ただし、匿名による公益通報等又は通報者が通知を希望しない場合は、この限りでない。
(秘密保持の徹底)
第13条 委員会の委員及び関係する職員(以下「委員等」という。)は、公益通報等の調査に当たっては通報者及び当該公益通報に係る関係者が特定されないよう十分配慮するとともに、その職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。
(利益相反関係の排除)
第14条 委員等は、自らが関与する事実に係る公益通報等の処理に関与してはならない。
(不利益取扱いの禁止等)
第15条 通報者は、正当な公益通報を行ったことによっていかなる不利益な取扱いも受けない。
(職員の処分の軽減)
第16条 管理者は、通報者が公益通報に係る事実に関与した職員であるときは、懲戒処分に係る基準から軽減して懲戒処分をすることができる。
(関係者の名誉の確保)
第17条 管理者は、公益通報等に係る事実がないことが判明した場合で関係者の名誉が害されたと認めるときは、事実関係の公表等関係者の名誉を回復するために適切な措置を講じるものとする。
(内容等の公表)
第18条 管理者は、第11条に規定する是正措置等を講じたとき又は管理者が必要と認めたときは公益通報等の主な内容等について、公表するものとする。
(補則)
第19条 この告示に定めるもののほか、公益通報に関し必要な事項は、管理者が別に定める。
附則
この告示は、公表の日から施行する。