○小林市病院事業専攻医研修資金貸与条例

令和3年3月22日

条例第3号

(目的)

第1条 この条例は、国立大学法人宮崎大学医学部附属病院における専門研修(医師法(昭和23年法律第201号)第16条の2第1項の臨床研修(以下「初期臨床研修」という。)を修了した医師が専門的な知識及び技術を修得するために受ける研修で小林市病院事業管理者(以下「管理者」という。)が別に定めるものをいう。以下同じ。)を受ける医師で、将来において、小林市立病院(以下「市立病院」という。)で医師の業務に従事しようとするものに対し、専攻医研修資金を貸与することにより、市立病院に必要な医師の確保を図り、もって地域医療体制の充実に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 専攻医研修資金 専門研修を受けるために必要な資金をいう。

(2) 修学資金 宮崎県医師修学資金貸与条例(平成18年宮崎県条例第50号)に基づく資金をいう。

(3) 特定診療科専門研修資金 宮崎県特定診療科専門研修資金貸与条例(平成31年宮崎県条例第10号)に基づく資金をいう。

(貸与の対象者)

第3条 専攻医研修資金の貸与を受けることができる者は、初期臨床研修を修了後、国立大学法人宮崎大学医学部医学科の講座(以下「大学講座」という。)のうち管理者が別に定めるものに在籍して専門研修を受ける者で、専攻医研修資金の貸与を受ける期間を満了した後、市立病院において当該在籍した大学講座に係る診療科で医師の業務に従事しようとするものとする。ただし、専攻医研修資金の貸与を受けることができる者とすることが適当でない者として管理者が別に定めるものを除く。

(貸与の額等)

第4条 専攻医研修資金の貸与の額は、月額15万円を超えない範囲内で管理者が別に定める額とする。

2 専攻医研修資金の貸与は、無利子で行うものとする。

(貸与の期間)

第5条 専攻医研修資金の貸与を受けることができる期間は、初期臨床研修を修了した日の属する年度の翌年度の4月1日から起算して3年を経過する日までの間で、国立大学法人宮崎大学医学部附属病院に在籍して研修を受ける期間とする。

(申請及び決定等)

第6条 専攻医研修資金の貸与を受けようとする者(以下「申請者」という。)は、管理者が別に定めるところにより、連帯保証人を立て、管理者に奨学金の貸与を申請しなければならない。

2 管理者は、前項の規定により申請があったときは、その内容を審査した上で貸与の可否を決定し、その旨を申請者に通知するものとする。

3 第1項の連帯保証人は、専攻医研修資金の貸与を受けた者と連帯して債務を負担するものとする。

(貸与の停止等)

第7条 管理者は、専攻医研修資金の貸与を受けている者が専門研修を休止したときは、当該休止した日の属する月の翌月分から専門研修を再開した日の属する月の分まで、専攻医研修資金の貸与を停止するものとする。この場合において、これらの月の分として既に貸与された専攻医研修資金があるときは、当該専攻医研修資金は、専攻医研修資金を受けている者が専門研修を再開した日の属する月の翌月以降の月の分として貸与されたものとみなす。

2 管理者は、専攻医研修資金の貸与を受けている者が次の各号のいずれかに該当するときは、その事実の生じた日の属する月の分から専攻医研修資金の貸与を行わないものとする。

(1) 専門研修を中止したとき。

(2) 専攻医研修資金の貸与を受けることを辞退したとき。

(3) 死亡したとき。

(4) 心身の故障のため専門研修を継続する見込みがなくなったとき。

(5) その他専攻医研修資金の貸与を受けている者として不適当と認められるとき。

(返還)

第8条 専攻医研修資金の貸与を受けた者は、次の各号のいずれかに該当するときは、貸与を受けた専攻医研修資金を、当該各号に掲げる事由が生じた日から起算して1月以内に一括して返還しなければならない。ただし、管理者が特別の事情があると認めるときは、別に期限を定め、又は分割して返還させることができる。

(1) 前条第2項の規定により、専攻医研修資金の貸与が行われなくなったとき。

(2) 専門研修を修了した日の属する月の翌月の初日から起算して6年を経過する日までの間(宮崎県知事から修学資金の貸与を受けた者及び特定診療科専門研修資金の貸与を受けている者又は受けた者にあっては、これらの資金の返還の免除を受けるために医師の業務に従事している期間を除く。以下「業務従事開始期間」という。)に、大学講座の派遣等により市立病院において医師の業務に従事しなかったとき。

(3) その他専攻医研修資金の貸与の目的を達成する見込みがなくなったと認められるとき。

2 前項第2号の規定にかかわらず、管理者は、専攻医研修資金の貸与を受けた者に特別の事情があると認めるときは、2年を限度として業務従事開始期間を延長することができる。

3 専攻医研修資金の貸与を受けた者は、正当な理由がなく貸与を受けた専攻医研修資金を返還すべき日までに返還しなかったときは、当該返還すべき日の翌日から返還した日までの日数に応じ、返還すべき額に年14.5パーセント(当該返還すべき日の翌日から1月を経過する日までの期間については年7.3パーセント)の割合を乗じて得た額の遅延損害金を支払わなければならない。ただし、その計算して得た額が100円未満の場合は、この限りでない。

(返還の猶予)

第9条 管理者は、前条の規定にかかわらず、専攻医研修資金の貸与を受けた者が心身の故障、災害その他やむを得ない理由により専攻医研修資金を返還することが困難であると認められるときは、その理由が継続する間、専攻医研修資金の返還の全部又は一部を猶予することができる。

(返還の免除)

第10条 管理者は、専攻医研修資金の貸与を受けた者が次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、専攻医研修資金の返還の全部を免除するものとする。

(1) 業務従事開始期間(第8条第2項の規定により当該期間を延長する場合を含む。)に、大学講座の派遣等により市立病院において医師の業務に従事した場合で、専門研修を修了した日の属する月の翌月の初日から起算して8年を経過する日までの間(宮崎県知事から修学資金の貸与を受けた者及び特定診療科専門研修資金の貸与を受けている者又は受けた者にあっては、これらの資金の返還の免除を受けるために医師の業務に従事している期間を除く。)に、管理者が別に定めるところにより大学講座の派遣等により市立病院において医師の業務に従事したと認められる期間(以下「業務従事期間」という。)が、貸与を受けた期間に相当する期間(以下「必要勤務期間」という。)に達したとき。

(2) 大学講座の派遣等により市立病院において医師の業務に従事している期間中に、業務上の理由により死亡し、又は業務に起因する心身の故障のため業務に従事することができなくなったとき。

第11条 管理者は、前条第2号に規定する場合を除くほか、専攻医研修資金の貸与を受けた者が死亡、心身の故障その他やむを得ない事由により専攻医研修資金を返還することができなくなったと認められるときは、専攻医研修資金の返還の全部又は一部を免除することができる。

2 管理者は、専攻医研修資金の貸与を受けた者の業務従事期間が必要勤務期間に満たないときは、専攻医研修資金の返還の一部を免除することができる。

(委任)

第12条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、管理者が別に定める。

この条例は、公布の日から施行し、令和2年4月1日から適用する。

小林市病院事業専攻医研修資金貸与条例

令和3年3月22日 条例第3号

(令和3年3月22日施行)