○小林市工事監督要領

平成21年3月10日

告示第50号

(趣旨)

第1条 この告示は、本市が契約する公共工事の請負の適正かつ円滑な履行及び品質を確保するため、当該工事の監督について、小林市財務規則(平成18年小林市規則第64号。以下「財務規則」という。)、小林市工事請負契約約款(平成18年小林市告示第78号。以下「約款」という。)小林市工事検査要領(平成22年小林市告示第350号。以下「検査要領」という。)及び小林市工事成績評定要領(平成21年小林市告示第52号。以下「評定要領」という。)に定めるもののほか、必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この告示において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 土木工事 道路、公園、上下水道その他の施設の土木に関する工事をいう。

(2) 建築工事 建築及び電気・機械設備等の建築物に附帯する設備に関する工事をいう。

(3) 工事 土木工事及び建築工事をいう。

(4) 設計図書 図面、特記仕様書、現場説明に対する質問回答書及び次に掲げる共通仕様書をいう。

 土木工事については、国、宮崎県又は財団法人等が定める各種工事共通仕様書等を準用したもの

 建築工事については、国土交通省大臣官房官庁営繕部(以下「営繕部」という。)監修による各種工事標準仕様書等を準用したもの

(5) 工事担当課長 工事を主管する課等の長をいう。

(6) 監督員 財務規則第119条第1項に規定する市長から監督を命ぜられた職員又は市長から監督の委託を受けた者をいう。

(7) 検査員 財務規則第120条第1項に規定する市長から検査を命ぜられた職員で、課長、監、主幹及び検査を厳正かつ適正に行うことができると認められる職員又は市長から検査の委託を受けた者をいう。

(8) 指示 監督員が請負者に対し、工事の施工上必要な事項について、書面をもって示し、実施させることをいう。

(9) 協議 書面により、契約図書の協議事項について、発注者と請負者が対等の立場で合議し、結論を得ることをいう。

(指揮総括)

第3条 工事担当課長は、公共工事の請負契約の適切かつ円滑な履行及び品質を確保するため、監督業務を指揮総括するものとする。

(監督員の服務)

第4条 監督員は、その職務を行うに当たって、工事担当課長の指揮監督に従わなければならない。

2 監督員は、請負者その他利害関係人に対しては常に厳正かつ公平な態度で臨まなければならない。

(監督業務)

第5条 監督員は、次の業務を担当するものとする。

(1) 契約の履行についての請負者に対する必要な指示、承諾及び協議

(2) 設計図書に基づく工事の実施のための詳細図等の作成及び交付並びに請負者が作成した施工計画書並びに詳細図等の承諾

(3) 設計図書に基づく工程の管理、立会い、工事段階の確認及び工事材料の試験又は検査(他の者に実施させた試験又は検査を含む。)

(4) 工事現場と不一致の設計図書の変更

(5) 関連する他の工事がある場合における工程等の調整

(6) 請負者への中間検査箇所の指示及び確認

(7) 完成検査等に要する設計図書その他の関係書類及び検査用具の整備

(8) 完成検査等の立会い及び検査員の指示する業務

(9) 工事成績評定

(10) その他必要な事項

2 監督員は、工事の施工について現場代理人等へ指示を行うときは、監督員指示書(様式第1号)により行うものとする。ただし、指示の内容が軽易な場合は工事打合簿(様式第2号)により行うことができる。

3 監督員は、工事の施工について協議等がある場合は、工事打合簿により行わなければならない。ただし、内容が特に軽易である場合は、この限りでない。

(監督等の記録)

第6条 監督員は、前条第1項の業務を遂行するために発送又は収受した指示書、承諾書、協議文書等を整理し、工事の経過を明らかにして保管しなければならない。

(備付け書類及び帳簿)

第7条 監督員は、工事に関し作成した設計図書及び請負者から提出された次の書類等を整理保存しなければならない。

(1) 工事施工計画書及び工事工程表(以下「工事施工計画書等」という。)

(2) 主要な工事材料の検査に関する資料及び写真

(3) 施工管理及び品質管理に関する書類及び写真

(4) 前3号に掲げるもののほか、工事請負契約の履行に必要とする書類

2 監督員は、前項に掲げる書類について、その内容が設計図書に照らし適切であるかを確認しなければならない。

(工程管理)

第8条 監督員は、工事の適切な履行を確保するため、工事の進ちょく状況について常に把握するよう努めなければならない。

2 監督員は、工事施工計画書等に基づき工事の促進に努めなければならない。

3 監督員は、工事が遅延するおそれがあると認められるときは、請負者に厳重に注意するとともに、その旨を工事担当課長に報告しなければならない。

(監督の技術基準)

第9条 監督員は、次の技術基準により適切な監督業務を行うものとする。ただし、工事内容等によりこの技術基準を適用することが不適当と判断する場合は、これによらないことができる。

(1) 土木工事については、国、宮崎県又は財団法人等が定める各種工事共通仕様書等に定める監督技術基準を準用したもの

(2) 建築工事については、営繕部監修による各種工事標準仕様書等を準用したもの

(詳細設計図等)

第10条 監督員は、必要があると認めるときは、設計図書に基づき、詳細設計図を作成して請負者に交付し、又は請負者の作成した詳細設計図を検査し、必要な指示を行わなければならない。

2 監督員は、設計図書のうちの平面図等には、施工範囲を着色し、構造物等の数量を表示しなければならない。

(施工管理記録)

第11条 監督員は、工事の実態を把握するため、請負者に施工管理記録を提出させ、これを確認の上、必要があると認められるときは、工事担当課長の承認を得て請負者に対して適性な指導をしなければならない。

(立会い)

第12条 監督員は、工事に使用する材料のうち立会いの上調合を要するもの及び完成後外面から明視できない箇所の施工並びに設計図書に立会いしなければならない旨を明記したものについては、その施工等に立ち会わなければならない。ただし、監督員の立会いが困難な場合には、工事担当課長が指名したものが代行者となり立会いすることができる。

(材料の検査)

第13条 監督員は、工事に使用する材料の品質、規格、数量等について検査し、不合格となった材料は請負者に指示し、遅滞なく工事現場から搬出させなければならない。

(見本又は資料の確認)

第14条 監督員は、請負者から提出のあった見本又は資料について確認しなければならない。

(段階確認)

第15条 監督員は、重要な工事段階の区切り目又は設計図書に明記したものについて段階確認を行わなければならない。ただし、監督員の立会いが困難な場合には、工事担当課長が指名したものが代行者となり確認することができる。

(改造の請求)

第16条 監督員は、工事の施工が設計図書に適合せず、改造の必要があると認めるときは、請負者に対し当該工事の改造を請求しなければならない。

(破壊検査)

第17条 監督員は、設計図書において監督員の検査、確認若しくは立会いを指定されたもののうち、請負者がその義務を怠って施工したと認められるとき、又は工事の施工部分が設計図書に適合しないと認められるときは、工事の施工部分を最小限度破壊して検査を行い、施工の適否を確認しなければならない。

(設計図書と工事現場の不一致)

第18条 監督員は、約款第18条第1項に規定する事実を発見したとき、又は請負者から通知を受けたときは、直ちに請負者立会いの上、現場を調査し、確認しなければならない。

2 監督員は、前項の結果について工事担当課長の承認を得て、指示又は当面の措置を記載した工事打合簿により請負者に通知しなければならない。

(工事の変更及び中止)

第19条 監督員は、工事の内容変更、工期の変更、工事の一時中止又は工事の打切りの必要があると認めるときは、速やかに工事担当課長に報告し、指示を受けなければならない。

(緊急措置)

第20条 監督員は、災害防止等のため緊急やむを得ないときは、請負者に対して臨機の措置をとらせるとともに、直ちに工事担当課長に報告しなければならない。

(工事関係者に対する措置)

第21条 監督員は、現場代理人、主任技術者、専門技術者、その他請負者が工事の施工をするために使用している下請人及び労務者等が、工事の施工又は管理について著しく不適当と認めるときは、速やかに工事担当課長に報告しなければならない。

2 前項の場合において、監督員は、請負者に対し、直ちに適切な指示又は措置請求を行わなければならない。

(工期の延長等)

第22条 監督員は、請負者から工期延長願の届出があったときは、遅滞なく内容を調査し、工事担当課長に報告し、指示を受けなければならない。

(工事現場発生品)

第23条 監督員は、工事施工に伴い現場発生品が生じたときは、必要に応じて、請負者に所定の場所に搬入するよう、指示をしなければならない。ただし、設計図書にあらかじめ当該工事現場発生品の措置について明記されたものは、この限りでない。

(工事目的物等の損害)

第24条 監督員は、工事目的物の引渡し前に次に掲げる損害が生じたときは、遅滞なくその事実を調査するとともに、工事担当課長に報告し、その指示を受けなければならない。

(1) 工事目的物又は工事材料について損害が生じたとき。

(2) 工事の施工に関して損害が生じたとき。

(3) 請負者から天災その他不可抗力により、工事目的物等の損害の通知を受けたとき。

(監督員の報告等)

第25条 監督員は、次の各号のいずれかに該当する事由があるときは、工事担当課長に速やかに報告しなければならない。ただし、あらかじめ工事担当課長から指示を受けた事項に該当する場合においては、この限りでない。

(1) 請負者の要求又は通知事項が、契約内容の変更を要するものと認められるとき。

(2) 前号に掲げるもののほか、監督員の職務執行上工事担当課長の指示を受けることが適当と認められるとき。

(工事の未着手)

第26条 監督員は、請負者が正当な理由がなく工事に着手しないとき、又は契約の履行が確保されないおそれがあると認められるときは、その理由を調査して工事担当課長に速やかに報告しなければならない。

(事故等の措置)

第27条 監督員は、工事の施工中において事故等が発生した場合は、請負者に対してとるべき応急措置を指示し、直ちに請負者に事故発生報告書(様式第3号)を提出させ、工事担当課長に速やかに報告しなければならない。

(既済部分等の調査)

第28条 監督員は、請負者から既済部分検査願い又は工事出来形調書の提出があったときは、工事出来高設計書を作成しなければならない。

2 監督員は、請負者から天災その他不可抗力による損害の報告があったときは、当該出来形を確認できる写真、資料及び損害図を作成しなければならない。

3 監督員は、請負契約が解除されたときは、工事出来高設計書に出来形写真及び出来形図面を添付しなければならない。

4 監督員は、前各項に規定する場合においては、速やかに工事現場を調査し、同各項に掲げる書類を作成の上、工事担当課長に報告しなければならない。

(中間検査の明示等)

第29条 監督員は、必要に応じ、特記仕様書に中間検査箇所を明示しなければならない。

2 監督員は、請負者から中間検査の申出があったときは、速やかに検査員と検査日程等の調整を行い、請負者に通知しなければならない。

(完成の確認)

第30条 監督員は、工事目的物が完成したと認められたときは、請負者から次に掲げる書類を提出させるものとする。

(1) 完成時と着工前の対比写真

(2) 施工管理記録(工事写真、出来形管理図表及び品質管理図表等をいう。)

(3) その他関係書類

2 監督員は、請負者から前項の書類が提出されたときは、当該工事の設計図書により速やかに出来形を確認しなければならない。

3 監督員は、第1項に規定する書類に不備等があった場合は、再提出させるものとする。

4 監督員は、工事目的物及び提出書類に不備等がないと認められたときは、請負者に完成届を提出させ工事担当課長に報告するものとする。部分引渡しを指定した場合も同様とする。

(部分使用)

第31条 監督員は、工事の一部が完成した場合において当該工事目的物の全部又は一部を使用する必要が生じたときは、工事担当課長の承認を得て、請負者と協議するものとする。

(完成検査等の立会い)

第32条 監督員は、検査要領による完成検査等の立会い及び検査の執行に協力しなければならない。

(工事成績評定)

第33条 監督員は、検査を完了したときは、評定要領により成績を評定し、工事成績評定書を速やかに検査員に提出しなければならない。

(その他)

第34条 この告示に定めるもののほか、この告示の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

この告示は、平成21年4月1日から施行する。

(平成22年3月19日告示第82号)

この告示は、平成22年3月23日から施行する。

(平成22年8月20日告示第350号)

(施行期日)

1 この告示は、公表の日から施行し、平成22年4月1日から適用する。

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小林市工事監督要領

平成21年3月10日 告示第50号

(平成22年8月20日施行)

体系情報
第6編 務/第4章
沿革情報
平成21年3月10日 告示第50号
平成22年3月19日 告示第82号
平成22年8月20日 告示第350号